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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画16【古本/色々】



 今回の本は去年の10/14 と11/6に購入した物ですが、この時の買い物は、古本屋では余り見掛けない珍しい本を見掛けた驚きによる衝動買いに拠る所が大きく、何時にも増して取り留めの無い組み合わせの買い物をしている様に思います。丁度昆虫漫画とゾンビ漫画について調べていた時期でもあったので、それ等のジャンルの作品も含まれていますが、他の本と並べるのが申し訳無く思えてしまう様な志の低い変な本も1册混じっている所が、我ながらトホホな感じ…。画像の左側から順に紹介。

 「嫌日流(KENNICHIRYUU)」 ヤン・ビョンソル・・・・・2006年7月26日日本語版発行(発売は2006年6月)。古本とは言え、何故今頃こんな本をわざわざ買ったのかと、疑問に思われる方も居るでしょう。私はかつて山野車輪(YAMANO SHARIN)の「嫌韓流(KENKANRYUU)」を読み、それまで教育現場やマスコミが全く国民に知らせてこなかった日韓間の諸問題に関する事実を知って、非常に衝撃を受けたのですが、一方からの意見だけではなく、双方の意見をキチンと検証した上で結論を出すと言うのが、平等且つ公平な姿勢だと思うからこそ、こちらもいずれ必ず読んでみなければならないと思い続けていたのです。とは言え、なかなか読む気が起こらず、気が付いたら発売から何年も経ってしまっていたのですが…。
 …で、読んでみたのですが、案の定全く面白くなかったです。それは別に「日本の事を悪く描いてあるから、無条件で受け入れる事が出来なかった」という訳ではなく、根本的に、漫画作品として読者を楽しませようという気持ちが全く感じられなかったからに他なりません。そしてその理由は単純明解で、「メイン読者を日本人に想定しているから」。漫画を面白くする上で一番重要な事は、言うまでもなく「読者を楽しませよう」という作者の気持ちです。しかしこの作品は「日本人に対して文句を言いたい」という、ただそれだけを目的に描かれており、文句を言いたい相手を「楽しませよう」などとはもちろん考えないであろうが故に、日本人読者が楽しめない事は当然の事ながら、最初から想定されていない韓国人読者までもが楽しむ事の出来ない、完全な失敗作となってしまっているのです。
 山野車輪の「嫌韓流」への対抗意識から描かれた事は間違い無いのですが、作者が確かに「嫌韓流」を読んでいると思われる様な描写は一切無く、描かれている内容について根拠となる資料が殆ど提示されていない事からも、論理的な反論が成されているとは言い難い。内容は、2人の女性と日本への留学経験を持つ男性が、終始部屋の中で延々と日本に対する誹謗中傷を繰り広げるといった物であり、ストーリーは無いに等しく、3人のキャラ達も単なる作者の代弁者としての役割以外は与えられていない様だ。金城模(キム・ソンモ/Kim Sung mo)版「マンガ嫌日流」の制作が発表されてから実際に発売されるまでの間に、出し抜く形で突然発売され、企画をパクった疑惑がある事からも、とにかく急いで完成させようとした結果、粗だらけの作品になってしまったのかも知れないが…。
 因みに金城模版の「マンガ嫌日流」も友人に借りて読みましたが、「韓国人読者よりも日本人読者の方を強く意識して、とにかく日本人に文句を言いたいという作者の感情最優先で描かれている」という点では、このヤン・ビョンソル版「嫌日流」と全く同じ失敗をしていました。日本人に文句を言いたいのは作者の勝手ですが、それならばせめて韓国人読者を楽しませる事ぐらいは、プロの漫画家として最低限抑えておくべきだったのではないでしょうか。韓国では人気作家とされている金城模版「マンガ嫌日流」ですら、韓国国内で売れた部数はたったの380部だったとの事なので、ヤン・ビョンソル版は推して知るべしといった所でしょう。両作者は読者に対して失望した様な旨の事を言っていたそうですが、この結果が何を表しているのか、作者自身がよく考えて反省材料にすべきだと思います。

 「ベクター・ケースファイル 稲穂の昆虫記(VECTOR CASE FILE INAHO NO KONCHUUKI)」 藤見泰高(FUJIMI YASUTAKA)&カミムラ晋作(KAMIMURA SHINSAKU) 4巻・・・・・「チャンピオンRED」2006年9月号〜2010年6月号に連載。身近に起こった昆虫を含む様々な「蟲」絡みの事件を、昆虫の生態に詳しいヒロインが解決するといった内容で、「ロン先生の虫眼鏡(RON-SENSEI NO MUSHIMEGANE)」に近いタイプの作品ですが、登場キャラの多くを萌え系の女性キャラが占めていたり、環境保護を悪用する団体の存在などは、かなり現代的。これまで当たり前の様に思っていた「蟲」についての知識や常識感の間違いに数多く気付かせてくれる上、そうした生き物と人間とが上手く共存していく方法についても道を示してくれている様でもあり、この時初めて出会ったにも関わらず、非常にお気に入りの作品となりました。
 この4巻では、害虫駆除を生業としていて植物の専門家でもある中国人姉妹が初登場。収録されている全5話中4話に登場しています。1話目はマンションの屋上緑地でカタツムリが大発生。天敵を利用し自然に近い対処法を取るべきか、それとも人工的に全滅させるべきか?2話目は果樹園に大発生したカミキリに、人工的な対処法を施した所、別の問題が発生。3話目は、学生食堂で起こった食中毒事件の解明に着手。転校して来たばかりでクラスに馴染めないでいる中国人姉妹の妹・白蘭(PAIRAN)に掛けられた疑いは晴らせるのか?4話目は、誰かに訓練されたと思しきゴキブリが食堂内に大量発生。学習能力が高く耐毒性も強い相手に殺虫剤は使えず、ゴキブリ達に自ら出て行かせる様な対処法を取る事に。5話目は「チャンピオンREDいちご」vol.8に掲載された番外編で、女子寮の庭にある枯れた桜を再生させるという、中国人姉妹が主人公の話。
 1〜3巻を飛ばしてこの4巻を最初に読んだ為、キャラクター同士の相関関係について詳しくは解らなかったものの、主人公・稲穂と中国人姉妹の関わりを中心に、過去に登場した他のキャラ達が話に絡んで来るといったスタイルを取っている為、作品世界にはかなり入り込み易かった様に思います。自分も昆虫は好きなので、巻末のおまけマンガやムシちくも非常に興味深く読む事が出来ました。

 「サタニスター(Satanister)」 三家本礼(MIKAMOTO REI) 1巻・・・・・「月刊ホラーミステリー」2005年11月号・2006年2月号に敵キャラのバルキリーが主人公の読み切りが掲載された後、2006年4月号〜2008年6月号に連載。サタニスターとは闇バチカンから派遣された、特殊能力を持つ殺人鬼を専門に狩る悪魔寄りのシスターの事。vol.1・vol.2では殺人鬼バルキリーが残虐な殺人を行い、vol.3・vol.4ではサタニスターが特殊能力を持つ殺人鬼を狩り、そしてvol.5では、多くのライバル達が一度に登場して、いずれサタニスターとバルキリーの2人が出会うであろう「世界最強殺人鬼決定戦」へと、いよいよ向かう事になる。vol.2とvol.4で既に「世界最強殺人鬼決定戦」について言及されている事からも、1巻の内容は丸々その為の伏線であり、「サタニスター」という作品自体がそのまま「世界最強殺人鬼決定戦」を描いた物だと考えて良いかも知れません。
 最初に本を開いた時、紙面が全体的に白く、キャラがギャグ調に描かれている事が多い等、余り手の込んだ絵ではないという印象から、作者が1人で描いているのではないかと思っていたのですが、まさかそれがアシスタント募集の告知に応募が全く無かった為だったとは…。それを知った上で改めて見てみると、逆に凄いと思えるかも知れません。画面の白さと絵に関しては、2巻以降は特に気にならなくなりました。

 「戦国ゾンビ〜百鬼の乱〜(SENGOKU Zombie 〜HYAKKI NO RAN〜」柴田一成(SHIBATA ISSEI)&横山仁(YOKOYAMA JIN) 1巻・・・・・・「月刊コミックバーズ」2008年1月号から現在も連載中の、戦国時代を舞台としたゾンビ漫画の異色作。織田・北条・徳川連合軍により、今正に滅亡させられようとしている武田軍を襲った怪異とは!?画力は非常に高く、戦に敗れた鎧武者やみすぼらしい格好をした村人達のゾンビは、現代を舞台にした他の作品に登場するゾンビ達とは違った不気味さを漂わせています。しかし登場人物達は皆超人的な戦闘力を誇る兵ばかりである事から、アクション漫画としては面白いものの、ホラー漫画としては余り怖くない。2巻でゾンビ出現の謎が明かされるらしいですが、謎の解明はもう少し先送りにしても良かったかも知れません。こういった異色の作品は短命に終わる事が常なのですが、せめて10巻以上のボリュームでじっくり読んでみたい様にも思いますね。敢えて急いで全巻揃えずに、ある程度溜めてから一気に読みたいと思っています。
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