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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画26【古本/4コマ・ショートギャグ】



 すぐに読みたくて買う場合が多い新刊とは違い、古本は偶々見掛けた掘り出し物を確保しておく意味で「とりあえず買っておく」という事が多いので、どうしてもすぐには読まずに積み上げる事が多くなってしまいます。尤も、4コマ漫画や短いギャグ物は比較的読み易いので、他のジャンルに比べると、それ程長く積んでしまう事は余り無いのですが…。今回紹介する作品は、どれも買ってすぐに読んだ物ばかりです。去年の12/12・今年の1/20 ・1/30に購入しました。

 「サザエさん(SAZAE-SAN)」 長谷川町子(HASEGAWA MACHIKO) 2・6・28・39・62・68巻・・・・・1946年4月に「夕刊フクニチ」で連載を開始、後に「朝日新聞」へと移り、1974年2月までの長期間に渡り連載された、説明不要の日本の国民的人気作品の1つ。現在は文庫版が発売されていますが、今回買ったのは既に絶版となっている姉妹社版。実は姉妹社版の単行本は小学生時代に一度全巻揃えた事があるのですが、傷みや汚れが激しくて、随分前に全て手放してしまった為、改めて古本屋を探し回って集め直している所です。
 今となっては流石に古さは否めないものの、当時の新聞漫画としては、かなり斬新且つレベルの高い作品であった事は間違い無いと思います。第一に、背景がかなり細かく描き込まれている事。第二に、主人公以外のキャラも皆「キャラ立ち」している事。もちろんアニメの効果もあるでしょうが、主人公以外のキャラクターの名前を読者がきっちり把握しているなんて、他の新聞漫画では殆ど有り得ない事です。
 そして第三に、ある特定のイベントが、何日にも渡って連続した物語を紡いでいる事。例えば今回買った中では、2巻に於いて、一家が福岡から東京へ引っ越す話と、サザエが雑誌社に勤める話、6巻に於いてマスオ(MASUO)・サザエ夫妻が、マスオの父の法事の為に大阪へ行く話が十数回に渡って続けられます。こうした背景の細かさやキャラクター性の強さ、ストーリー性の存在といった要素は、作品の世界観を深める事にも繋がり、小学生当時、この「サザエさん」という作品の平和で楽しい世界観に非常に憧れて、何度も真似をして絵を描いていた事を思い出します。
 また、今回買った中には含まれていなかったのですが、他作品とのコラボレーションが少なからず見られる事も特筆すべき点でしょう。「似たもの一家(NITA MONO IKKA)」という別作品に登場する伊佐坂(ISASAKA)一家が隣に引っ越して来る他、「エプロンおばさん(Apron OBASAN)」の夫婦が登場したり、逆にサザエ達が他の作品に登場する事もある等、作者が如何にキャラクター達を愛していたかという事と、そうしたコラボレーションが読者に認知される程に、他作品も含めて人気が高かった事が伺えるというものです。

 「昆虫探偵ヨシダヨシミ(KONCHUU TANTEI YOSHIDA YOSHIMI)」 青空大地(AOZORA DAICHI)・・・・・「モーニング」2003年32号(7月24日号)〜2010年16号に不定期に掲載・及び「モーニング・ツー」2008年11号(8月2日号)〜2010年31号に連載された、動物の言葉を理解する事が出来、昆虫からの依頼を専門に請け負っている探偵が主人公の、不条理ギャグ漫画。昆虫が、昆虫のままの姿と生態で人間の様に言葉を話し、人間の様な価値観を持っている描写はかなりシュールで、多少グロテスクな笑いを誘う。親身になって守ろうとしたり探し求めていた相手が余りにもあっさり命を落とすという昆虫の命の儚さに、何やら「命」について考えさせられる深いテーマ性がある様な気にもさせられてしまうが、基本的には何も考えずに気軽に読むのが相応しい、馬鹿馬鹿しい内容のギャグ漫画です。ヘタウマ系の粗い画風ですが、昆虫の描写力はかなり高く、外見はただの昆虫であるにも関わらず、話し方一つで様々なキャラタイプを表現している所もポイント高し。駄々をこねる子供の様なセミヤドリガの幼虫や、不良のコオロギやコガネムシ、殿様気取りのトノサマバッタや、真面目に働くカゲロウ、あばずれ女のタガメ等々…。昆虫を利用してあくどく儲けようと企む主人公の恩師の源(GEN)さんが、なかなか良い味を出しています。

 「ドリーム職人(Dream SHOKUNIN)」 野中英次(NONAKA EIJI) 2巻・・・・・「魁!!クロマティ高校(SAKIGAKE!! CROMARTIE-KOUKOU)」の作者による、同系統の脱力系日常不条理GAG漫画。当初は名のあるつまようじ職人に弟子入りしていた主人公が、途中から貧乏な縫いぐるみ職人の元へと鞍替えし、家賃の安そうなボロアパートで売れない縫いぐるみを作り続ける日々が、最後まで続きます。全3巻で、1巻と3巻だけは以前友人に読ませて貰ったのですが、友人は何故か2巻だけを所有していなかったので、今回自分で買いました。応援している野球チームが負けた腹いせにマウンドに投げ捨てられる縫いぐるみ、強面の河村(KAWAMURA)さんが猫を飼いたいと駄々をこねる話、日本一の縫いぐるみ職人を決める全国大会に出場する話等、全3巻中、一番面白いのがこの2巻だと思います。何故友人は、この2巻だけ持っていなかったのだろうか…。
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