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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画41【古本/釣り漫画】



 時々読みたくなる釣り漫画。今回は先日「ホールインワン(Hole in one)」を買って読んだ流れから、同作者の「バス・ハンター渡(Bass Hunter WATARU)」に興味を持って探してみたのが、そもそものきっかけです。私は自分では全く釣りをしないのですが、身近な自然に触れ、自然保護や釣り人のマナーについても色々と考えさせられる事の多い釣り漫画というジャンルは、単純に楽しむ事を目的としたホビー系の作品としても、深いテーマ性を込めた作品としても、かなり興味深いジャンルである様に思います。自分ではやらない(やれない)からこそ、より興味が湧くという事もありますよね。今回の本は7/3・7/25に購入しました。

 「青空フィッシング(AOZORA Fishing)」 布勢博一(FUSE HIROICHI)&高橋よしひろ(TAKAHASHI YOSHIHIRO) 2・3・4巻・・・・・「週刊少年ジャンプ」1981年34号〜1982年24号に連載。家族と共に緑の多い郊外へと引っ越して来た主人公・早瀬まさる(HAYASE MASARU)が、独自に工夫を重ねて、様々な種類の魚を釣る事に挑戦していくという痛快釣り漫画。
 2巻の序盤で豪快に巨大な鯉を釣り上げた後、次はメダカ釣りに挑戦。意地悪なクラスメート達から妨害を受けるといった少年漫画らしいピンチにも陥りつつ、見事メダカ釣り大会で優勝を飾る。その次は、頭の良いボスブナが他のフナ達に危険を教えている為、魚が全く釣れないと言う「つれずの池」のボスブナに挑戦。ボスブナとの因縁を持つ三田俊一郎(MITA SYUNICHIROU)と出会い、3巻で皆で力を合わせてボスブナを釣り上げた後は、三田の親戚の家にワカサギ釣りに出掛ける事に。途中で雪女に出会ったり、友人の新一(SHINICHI)が遭難したり、熊に襲われたりと色々な出来事があったが、最後の三田とのワカサギ釣り勝負では、針を早く外す為の工夫が功を奏して、まさるの勝利に終わる。次はアイナメを釣りに海へと向かう事になり、4巻では初めての投げ釣りに挑戦。キャスティングの技術では他のライバル達には太刀打ち出来ず、凧を使って遠くのポイントまで仕掛けを運ぶといった奇抜な方法で大物を釣り上げ、見事アイナメの大物つり大会に優勝。そして父が仕事で世話になっている社長の息子との大喧嘩を経て、彼とも仲良くなり、マダコ釣り・クロダイ釣りの後、まさるを会長に皆で「少年つりクラブ」を結成する事になった所で、4巻終了。
 学校の友人と近所の池や川に釣りに出掛けたり、部屋に閉じ籠って一生懸命仕掛けを作り、その仕掛けを遊びに来た友人に盗まれるといった具合に、飽くまで「何処にでも居そうな普通の少年の普通の生活」が基盤になっている点は、非常に私好み。しかし大会や勝負に至るまでの過程で、妨害されたり危機に直面する等の様々な緊迫感を煽る場面が多い反面、いざ大会が始まればほぼまさるの独り舞台で簡単に決着が着いてしまう事も多く、今一つ「普通の少年が、普通ではない大物や打倒困難な相手に打ち勝つ」といった爽快感が伝わって来ない。また、巨鯉を釣り上げた際に口とえらに棒を通して担いで持ち帰ったり、魚を釣り上げた際にやたらと地面にドサッ、ピシャッ、と叩き付ける様に落としているといった具合に、余り魚を大事にしていない様に思える描写が多い事も非常に気になりました。こういう細かい部分にもっと気を使って欲しかったですね。

 「バス・ハンター渡(Bass Hunter WATARU)」 吉田 幸二(YOSHIDA KOUJI)&金井たつお(KANAI TATSUO) 1・2・3・4・5・6・7・8・9・10巻・・・・・「週刊少年ャンピオン」1987年41号〜1989年31号に連載。フナ釣りをしていた渡(WATARU)は、そこで出会ったブラックバスの姿に魅せられ、バス釣りに詳しい叔父の手解きで、初めてのバス釣りを経験。見事45cmの大物を釣り上げる。以後、様々な特訓や勉強や実戦、友人やライバル達との出会いを経て腕を磨き、確実にアングラーとしての成長を遂げて行く。
 とにかくバス釣りの面白さが、これでもかと言わんばかりに存分に詰め込まれている良質の釣り漫画。主人公がそれまで未経験だったバス釣りに興味を持つ所から始まり、身近な友人との勝負からバスフィッシング教室への参加、更にバス釣りの本場・アメリカから引っ越して来たヒロイン・リサ(Lisa)と共に、小さなトーナメントから全国規模のトーナメントへと、活躍の場が徐々に大きくなっていく所は、格闘漫画の敵の規模のインフレ成長同様に、非常にワクワクさせられる物がある。また、釣り漫画と言えば釣りをしている場面がメインである為、学校生活や家庭環境等のプライベートな部分が余り描かれない傾向があるのだが、この作品では、叔父やクラスメート、家の敷地内にある離れに引っ越して来た家族といった身近な人々の多くを釣り仲間として描く事で、プライベートな場面と釣りの場面を無理無く融合させていて、その点でも非常に好感が持てる。また、序盤で登場したクラスメート達も忘れ去られる事無く終盤まで登場し続けたり、途中のエピソードで出会ったゲストキャラ達も、後にまた登場したり何かのきっかけで思い出される等、人との出会いを大事にし、キャラを使い捨てにする様な事が殆ど無い点も非常に好印象。最後は当初からの予想を裏切る事無く、渡がアメリカへとバスフィッシング留学に向かう所で物語は終了。アメリカでの活躍も見てみたかった様な気もしますが、ここで終わっているからこそ物語が綺麗に纏まっているのだとも思います。
 途中でライギョ、ナマズ、イワナ、ブルーギル、ブラウントラウト、レインボートラウト等の魚に挑戦する話もありますが、「種類は違えど魚は魚」と、飽くまで魚の気持ちになって攻略法を考える所はバス釣りと共通しており、単なる寄り道ではなく、これ等も修行の一環であった様です。夏には怪談話もあり、これも良い納涼読者サービス。各巻の巻末に掲載されているバス釣り講座やレポート漫画も、とても興味深い内容でした。
 当初は全10巻の内5・6・9・10巻が手に入らず、4巻のイワナ釣りの結果や、7巻でいきなり始まっていたバスプロ・マッチプレー「スーパーファイト256」に至る経緯、そしてその結果が解らない点を非常に残念に思っていたのですが、その後何とか手に入れて、抜けている部分を補完する事が出来ました。
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