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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画43【古本/色々】



 今回は、前々回の【釣り漫画】や、前回の【ホラー・ミステリー】と同日の7/3・7/25に購入した物の内、どちらのジャンルにも属さず、独自にジャンル分けするには数が少ない物を纏めてみました。やはり取り留めの無いラインナップが何だか楽しい。画像の左上から順に紹介。

 「[ケンカ駆け込み寺]用心坊([KENKA KAKEKOMI-DERA]YOUJINBOU)」 今野敏(KONNO BIN)&土山しげる(TSUCHIYAMA SHIGERU) 1巻・・・・・「週刊漫画サンデー」1988年5/7号〜連載。町の揉め事を何でも解決、「ケンカ駆け込み寺」と称される荒れ寺・瑞寛寺(ZUIGAN-JI)。お礼のお布施目当てに自ら揉め事に首を突っ込む巨漢の丈巌(JYOUGEN)と、厄介事に関わる事を嫌い、依頼人からの頼みを一度は断わるものの、結局は関わってしまう拳法の達人・青円(SEIEN)。ヤクザや悪徳政治家等が主な敵となる事が多い世直し物ですが、2人の主人公が親しみ易いキャラである事や、一話完結形式で確実にその回で決着を付けてくれる事等から、かなり読み易く肩の凝らない作品となっている。厳しい校則に体罰教師、日本に働きに来たものの碌に給料も貰えず酷い扱いを受けているタイ人の若者、台湾マフィアによるヘロイン汚染等、フィクションであるとは言え、当時の日本が抱えていた様々な問題点を端的に表している様でもあり、今読むとなかなか興味深い。
 2巻は無く、3巻以降は巻数がバラバラだったので今回は買わなかったのですが、今後何処かでちゃんと巻数が揃っているのを見掛ける事があれば、続きを集めていきたいと思っています。今後の展開としては、2話以上続く大きな事件や、町内ではなく他の土地へ行った際に起こった事件、青円と丈巌以外の新しいレギュラーキャラの登場等が期待されます。

 「晴れときどきぞんび(HARE TOKIDOKI Zombie)」 里見美代子(SATOMI MIYOKO)・・・・・「アップルミステリー」に掲載された、表題作を含むぞんびシリーズ3本と読み切り作品1本を収録した単行本。1991年12月25日発行。
 超天然だが心の優しい少女・宮島理恵(MIYAJIMA RIE)は、ある日殺人現場を目撃してしまう。死んでいたのは同じ高校のアイドルでサッカー部の丸山(MARUYAMA)という男子生徒だった。ところが突然死体が起き上がり、生きていたと安心したのも束の間、彼は丸山ではなくムアル(Muar)という名の別人だと言う。以後、死体から死体へと渡り歩く浮遊ぞんび・ムアルと理恵の奇妙な交流が始まる。
 ムアルが入り込んだ時点でその人物は死んでいる訳だから、自然とその人物に纏わる様々な悲しい体験をしていく事が運命付けられてしまう事にもなる訳だが、一方で、その人物の代わりに恋人に本心を伝えたり、被害者の死体に入って犯人を捜す為の囮になる等、その力を色々な事に役立ててもいる様だ。ムアル自身も元々天然っぽいキャラだったが、回を重ねる毎に理恵に引っ張られる形で天然っぽさが増しており、全体的にギャグ要素もかなり多い。ギャグとシリアスが同居した、昔ながらの王道的少女漫画といった雰囲気が好印象。
 読み切り作「マンハッタンブルームーン(Manhattan Blue Moon)」は、行方不明の父の消息を求めて単身ニューヨークにやって来た少女の物語。来て早々父と母の学生時代の友人だったと言う刑事と出会い、父を捜す協力をして貰う事になるが…。短編読み切りなので登場人物も限られており、大体予想が出来る落ちではあるものの、こちらもなかなか良い話。

 「嵐ときどきぞんび(ARASHI TOKIDOKI Zombie)」 里見美代子(SATOMI MIYOKO)・・・・・「アップルミステリー」に掲載された、表題作を含むぞんびシリーズ3本と番外編2本を収録した単行本。1994年1月10日発行。「台風ときどきぞんび(Typhoon TOKIDOKI Zombie)」と「桜吹雪ときどきぞんび(SAKURAFUBUKI TOKIDOKI Zombie)」を間に挟み、ぞんびシリーズ4册目の単行本となるのですが、間の2册は今回手に入れる事は出来ませんでした。
 一体その2册の間に何があったのか、いつの間にかMUARUの事を知っている仲間が増えている事に非常に驚かされました。やはり死体と言うと事件が絡む為か、刑事のレギュラーキャラも増えていましたね。番外編ではMUARUがZombieとなった秘密が明かされるのですが、「晴れときどきぞんび」の3話目でRIEの父が言っていた、生前の体が何処かに残されていて、元の体に戻れるかも知れないといった希望は失われてしまった様な気が…。ともあれ、同シリーズの他の単行本も何とか探して読みたいと思います。

 「ガンプラ甲子園(GUN-Pla KOUSHIEN)」 帯ひろ志(OBI HIROSHI)・・・・・ 「ガンプラ甲子園(GUN-Pla KOUSHIEN)」 帯ひろ志(OBI HIROSHI)・・・・・「コミックボンボン」1998年10月号〜2000年5月号連載。「めざせ甲子園」が口癖の野球少年・富良野匠(FURANO TAKUMI)は、父に始めさせられた野球に自分の道を見い出す事が出来ず、野球帰りに何時も模型屋のショーウィンドウを覗いて、プラモデルに興味を抱いていた。ある時金持ちで意地悪なクラスメートの伊矢見(IYAMI)に言い掛かりを付けられ、生まれて初めてのプラモ作りで、いきなりプラモの早作り勝負をさせられてしまう。そこでプラモ作りの才能を開花させた匠は、その後も様々な経験を経て腕を磨き、皆を唸らせる様な作品を次々に手掛けていく。
 それまで全くプラモを作った事が無かった主人公が、1つ1つプラモ作りの基本を学んでいく様子は、読みながら基本を学べる初心者へのプラモ作り講座も兼ねていて、好感が持てる。また、勝手に野球をやめて、父に隠れてプラモ作りをしていた匠だが、第3話で父から了承を得る様子が描かれる。父の職業は漫画家で、匠を自分が描いている野球漫画のモデルにしており、匠のプラモ作りに反対していた明確な理由が不明である事からも、一見親の勝手な都合で子供を振り回していた様にも思えるが、実の所は匠に対して「本当に心から何かに打ち込む事」を教えようという親心故の行動だったのかも知れない。ともあれ、最初の設定をうやむやにせず、きちんと回収し決着を付けた点には拍手を送りたい。
 全体的には同作者の「ゾイドバトラー雷牙(ZOIDS Battler RAIGA)」と同様、非常に緩めで安心して読める作品。主人公が作ったプラモに皆が大袈裟に感動する場面は、アニメ版「ミスター味っ子(Mr. AJIKKO)」の様な演出を狙っていて、面白い趣向ではあるのだが、今一つ上手く活かされていない印象。

 「ベクター・ケースファイル 稲穂の昆虫記(VECTOR CASE FILE INAHO NO KONCHUUKI)」 藤見泰高(FUJIMI YASUTAKA)&カミムラ晋作(KAMIMURA SHINSAKU) 1・2巻・・・・・「チャンピオンRED」2006年9月号〜2010年6月号に連載。身近に起こった昆虫絡みの事件を、昆虫の生態に詳しいヒロインが解決するといった内容で、身近な自然を扱い、人と自然との共存について深く考えさせられるという意味で、「ロン先生の虫眼鏡(RON-SENSEI NO MUSHIMEGANE)」と並んで、私が非常に推している作品の1つです。全巻揃えて置いてある書店がなかなか無く、不本意ながらも見掛けた巻からバラバラに買う羽目になってしまっており、今回ようやく1・2巻を入手したのは良いのですが、やはり古本であるという点が引っ掛かっている為、残りの5・6巻は出来れば新刊で買いたいと思っています。
 「ベクター(VECTOR)」とは主に病原菌等を媒介する衛生害虫の事であり、タイトル通り、当初は害虫が大発生して周囲の人々に迷惑を掛けるといったタイプの話が多かった様です。しかし作者は昆虫の事が本当に心から好きである為、むやみに昆虫を悪者扱いしたくなかったのでしょう。大発生した昆虫をただ単純に退治してそれで終わりというのではなく、出来る限り殺さず、共存していく道を選ぶ事を強く訴えており、「害虫が大発生する」というパターン以外の話も後に見られる様になっていきます。そういう所が、私自身も昆虫好きである立場として、非常に共感出来る部分でもあるのです。
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