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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画55【新刊/ホラー漫画(少女漫画系)】



 最近少女漫画系のホラー漫画に嵌っており、書店で見掛けて気になった物を色々買っているのですが、そもそも作品数自体が圧倒的に多く、どうやら「ホラー漫画と言えば少女漫画」というある種の法則は、昔から変わっていない様です。他の系統のホラー漫画も、少女漫画系のホラー漫画に負けない様に、色々買って読んで応援していかなければなりません。今回の本は9/21・9/24に購入した物です。画像の左上から順に紹介。

 「包帯少女哀話(HOUTAI SHOUJYO AIWA)」 こはく那音(KOHAKU NAOTO) 1・2巻・・・・・ 「ちゅちゅ」2009年4月号〜2010年2月特大号に連載・及び「ちゃおデラックス」2009年春の超大増刊号・夏の超大増刊号・秋の大増刊号に掲載。
 昔不幸な死に方をした少女が、何でも願いを叶えてくれる神社があると言う都市伝説。心からの願いを強く念じた少女達の前に、黒い蝶と共にその神社は現れる。包帯に願いを書いて蝶結びに結び付けると、その包帯が蝶へと姿を変え、更に蝶は願いを叶える為のアイテムへと姿を変える。アイテムは皆便利な物ばかりで、確実に悩みを持つ少女達の願いを叶えてくれるが、殆どの場合、欲を出した少女達はアイテムが壊れるまで酷使してしまい、アイテムが壊れた結果、悲惨な末路を辿る事となる。アイテムには最初に使用上の注意が定められている場合もあり、どうやら叶えられる願いの許容量は限られている様だ。
 包帯少女は傍観者的な役割であり、各エピソードにはそれぞれ別に主人公が存在し、包帯少女自身は余り直接ストーリーには関わらない。アイテムを壊したり間違った使い方をした為に、困った事になった少女の前に姿を現す事が偶にあるが、その場合も結局主人公が悲惨な目に遭う結果には変わりない。第13話と最終話に於いて、彼女の悲しい過去が語られる事となる。
 とにかく「願いを叶える為のアイテム」のアイディアが秀逸だ。アイテムがキーポイントとなって、それを使う主人公、傍観者的立場の包帯少女というそれぞれのアイディアのピースがカッチリ嵌っていて、構成的には完成されていて隙が無い。しかしそれ故にパターンが限られてしまっている印象もあるので、もう少しページ数が長ければ、ハッピーエンドや反転に次ぐ反転といった様々なパターンが生まれていたかも知れない。反転ネタは第9話や第12話で使われており、作者自身もお気に入りのエピソードだと語っている通り、短いページ数の中で話運びが工夫されていて、確かに他のエピソードとは違った印象を受ける。単行本は全2巻で完結となっているが、基本的に一話完結形式である為、今後続編や単発物等の関連作品が描かれる事にも期待したい。
 2巻巻末には「ちゅちゅ」2009年11月号掲載の「私の一字(WATASHI NO ICHIJI)」や、連載前の設定資料を紹介したおまけのページを収録。作中の空きスペースに描かれた作品解説や制作秘話等も興味深い。

 「押し入れおじょうさん(OSHIIRE OJYOUSAN)」 阿南まゆき(ANAN MAYUKI)他・・・・・2009年に発表されたホラー短編に描き下ろしを加えた、6人の作家によるホラーアンソロジーコミック。2009年10月6日発行。
 表題作の「押し入れおじょうさん」は「ちゃお」2009年7月号増刊「ちゃおデラックスホラー」に掲載された阿南まゆきの作品。引っ越し先のアパートの押し入れに、不気味な足の無い女の子の絵が描かれていた。永倉睦美(NAGAKURA MUTSUMI)と姉の光美(MITSUMI)は、その夜からあのラクガキの女の子に足を奪われる夢を立て続けに見て、実際その通りの事故が相次いで姉妹を襲う様になる。
 「ダルマさんがころんだ(DARUMA-SAN GA KORONDA)」は坂本勲(SAKAMOTO ISAO)による描き下ろし作品。塾帰りに出会った女の子の霊に「あそぼう」と付き纏われる話と、オフロで「ダルマさんがころんだ」と唱えると背後に「何か」が現れて連れ去られてしまうという都市伝説系の話の二本立て。
 「姫の棺(HIME NO HITSUGI)」は久世みずき(KUZE MIZUKI)による描き下ろし作品。育成ゲームで憧れの男子・弘行(HIROYUKI)とそっくりのキャラを育てていたこのは(KONOHA)は、ゲーム内での親密度や選んだ選択肢がそのまま現実にも影響する事に気付き、弘行と親しい関係になっていく。しかしある時ケータイの入ったバッグをひったくられてゲームが出来なくなってしまい、現実の弘行にもその影響が出始める…。
 「いっしょに撮ろうよ(ISSHO NI TOROUYO)」は「ちゃお」2009年?月号増刊「ちゃおデラックスホラー」に掲載された栖川マキ(SUGAWA MAKI)の作品。プリクラの数を友達と競っていた結衣(YUI)は、ある時路地裏で珍しい機種のプリクラを発見する。「ともだちリスト」に登録された女の子の顔を選ぶと、その子が一緒に写っているプリクラを撮る事が出来る上、自分もリストに登録すれば、無料で撮り放題になるのだという。早速登録して撮りまくる結衣だったが、リストに登録されている女の子達が皆行方不明になっている事を、後に知る事になる…。
 「月光虫(GEKKOUCHUU)」は姫川きらら(HIMEKAWA KIRARA)による描き下ろし作品。お金が無くコンサートに行けなかったばかりに、友達の輪の中で浮いてしまったマミヤ(MAMIYA)は、偶々見付けた黄金色に光るテントウムシが高く売れる事を知り、品種改良により生み出された肉食のテントウムシ・月光虫の繁殖に励み、大金を手に入れるが…。
 「通夜の晩(TSUYA NO BAN)」は「ちゃお」2009年?月号増刊「ちゃおデラックスホラー」に掲載された小室栄子(KOMURO EIKO)の作品。死んだひいばぁちゃんの通夜の晩、大人達は皆準備の為の買い物に出掛け、凛(RIN)といとこの淳希(ATSUKI)は、2人だけで死体を喰らおうとする鬼からひいばぁちゃんを守る事になる。「線香消えたら鬼が来る」という言い伝え通り、線香が点いている間は鬼も近付けないが、突然部屋に風が吹き込んで来て線香が全部水に濡れてしまい、残った線香はごく僅か。迫り来る鬼にどう立ち向かう…!?
 掲載作品名の1つがそのまま本のタイトルになっている事からも解る様に、何らかのテーマに基づいた作品集という訳ではないが、その分内容はバラエティーに富んでいる。雑に描かれたラクガキの押し入れおじょうさんや、不気味な外見で無感情に人を襲う月光虫等は、その存在自体がかなり怖い。同様に不気味な異形の存在が登場する「ダルマさんがころんだ」「通夜の晩」と、異形の存在は登場せずシチュエーションで怖がらせる「姫の棺」「いっしょに撮ろうよ」は対照的な内容の作品だと言えるだろう。頼れる相手も物も限られている状況で、少しずつ追い詰められていくという「通夜の晩」の状況設定が、個人的には一番好みだ。

 「戦慄!フラワーマーケット(SENRITSU! Flower Market)」 牧原若菜(MAKIHARA WKANA)・・・・・「ちゃおデラックス」2009年秋の大増刊号・冬の大増刊号・2010年春待ち超大増刊号・初夏の大増刊号に掲載された表題作全4話と、2008〜2009年に発表されたホラー短編3本を収録した作品集。2010年8月4日発行。
 表題作の「戦慄!フラワーマーケット」は、豪邸に住み何時も庭で花の手入れをしている謎の美女・蝶子(CHOUKO)が、他者に対する憎しみを持つ少女にはその願いを叶える鉢植えの花のつぼみを、美しくなりたいと言う少女にはその願いを叶える花のエキスを与え、少女達は皆一度は願いを叶えるものの、憎しみの強さや欲深さ故に自滅するといった内容の物語。大量のカミキリムシが憎い相手に群がったり、美しくなりたいと願う少女が花になってしまったり鼻を刈り取られるといったショッキングなシーンも多々あるものの、蝶子というキャラがかなりギャグがかっていたり、狙ってギャグっぽく描いているシーンもある為、余り怖くない。ライトファンタジーホラーといった所だろうか。
 「朝顔観察日記(ASAGAO KANSATSU NIKKI)」は「ちゃおデラックス」2008年夏の超大増刊号に掲載。柊さや(HIIRAGI SAYA)の事をライバル視している北原千華子(KITAHARA CHIKAKO)は、観察日記を付ける為に同時に育て始めたアサガオまで、さやの方が先に花を咲かせた事に腹を立て、台風の日にさやのアサガオの鉢植えを倒して滅茶苦茶にしてしまう。その後さやは学校へ来なくなり、いよいよ千華子のアサガオも花を咲かせる時がやって来たが…。
 「呪いのウォーキング(NOROI NO Walking)」は「ちゃおデラックス」2009年春待ち超大増刊号に掲載。大好きなショータ(SHO-TA)にイイところを見せようと、嫌いなサワガニの世話を率先してやる事にしたあさみ(ASAMI)。案の定すぐに世話をしなくなり、とうとうサワガニを死なせてしまう。
 「いっしょにあそぼ(ISSHO NI ASOBO)」は「ちゃお」2009年7月号増刊「ちゃおデラックスホラー」に掲載。公園で独りぼっちで泣いている女の子を見掛け、遊んであげる事にしたあずさ(AZUSA)。しつこくあずさに付き纏う少女・典子(NORIKO)はこの世の者ではなく、あずさも遂には気が変になってしまう。
 「戦慄!おおぐち女(SENRITSU! OOGUCHI-ONNA)」を読んだ時に、構成力や演出力が非常に優れていると感じたのだが、どうやら上手過ぎる為に、恐怖感よりもギャグ色の方を強く感じさせる結果となってしまっている様だ。短編故に、最後の1シーンを印象付ける為だけにそれまでの過程が存在するといった構成が目立つので、単行本1册分ぐらいの長さの長編ホラー漫画を是非一度描いてみて貰いたいと思う。

 「眠れぬ夜のこわい話(NEMURENU YORU NO KOWAI HANASHI)」・・・・・
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