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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画107【新刊/ホラー漫画(彼岸島)】



 正月の間は風邪に伴う胃痛で買い物に出掛けるどころでは無かった事もあって、今日が2011年の漫画の買い初めの日となりました。1/6が「彼岸島」の新刊発売日だという事は前以て解っていた事だったので、【彼岸島】というカテゴリーで括る為に、「彼岸島 手引書 ∞」や「小説 彼岸島 −紅い鬼−(AKAI ONI)」までこの時期に合わせて買う等、少々作為的な買い物の仕方をしています。去年の12/25・12/28・今年の1/6に購入。

 「彼岸島 最後の47日間(HIGAN-JIMA SAIGO NO 47NICHIKAN)」 松本光司(MATSUMOTO KOUJI) 1巻・・・・・待望の「彼岸島」新章第1巻、遂に発売!…と言っても、前作最終巻発売から1ヶ月しか経っていませんが…。間を置かずに続きが読めるのは、非常に嬉しい事ですよね。「週刊ヤングマガジン」2010年35・36合併号〜現在も連載中の、人間対吸血鬼の戦いを描いたホラー漫画の続編。吸血鬼達の首領・雅(MIYABI)が立てた、人間を吸血鬼化させる蚊の大群を日本全土にばら撒くという計画が実行に移されるまでのリミットは、あと47日間。その間に明(AKIRA)達人間軍は、この島に三ヵ所あるという蚊の育成所を全て破壊しなければならない。そんな折、新たに3人の人間がこの島に漂着し、本土へと帰る為に、まずは明達と合流しようとするが…。
 何と言っても、初めてこの島へとやって来た別の人間視点で物語が進められる点が、非常に新鮮。最初の2話目までは、かなり恐ろしい正統派残虐ホラーの様相を呈しており、この部分だけで独立したホラー作品として完成させられそうな感じです。島へやって来たばかりで、この島の事など何も知らない人間が、まずは吸血鬼の残忍さを知り、吸血鬼と戦う人間軍の存在を知り、雅の計画について知り、人間軍の吸血鬼に対する容赦の無さを知り…って、いきなり単行本33巻分の情報を僅か数日で詰め込まれてしまっては、混乱もするというものでしょう。あと、これは多分誰もが思った事だと思うのですが、亮介(RYOUSUKE)、井戸水飲んだ時にウィルスに感染しなかったの…?
 次巻予告で次の展開をばらし過ぎている点が、少々気になったりもしたものの、2巻は春発売予定との事なので、今から待ち遠しいですね。

 「彼岸島 兄貴編(HIGAN-JIMA ANIKI-HEN)」 松本光司(MATSUMOTO KOUJI)・・・・・「彼岸島」本編の主人公・明(AKIRA)の兄・篤(ATSUSHI)の活躍を描いた番外編3本と、作者のデビュー作を収録した単行本。
「第一夜」は後に斧神(ONOGAMI)となる親友・村田(MURATA)の弟・武(TAKESHI)を鍛える話。剣の実力は高いのだが、優し過ぎて生き物の命を奪う事が出来ず、吸血鬼を斬る事が出来ない武。一時は「根性なし」と見限るも、「武はこのままで良いのかも知れない」と思い直す篤だったが、手柄を立てて汚名返上しようと吸血鬼の隠れ家に向かった武は、やはり相手を斬る事が出来ず、連れ去られてしまう。本編の、亮介(RYOUSUKE)を見る明の視点にも近い物を感じさせる内容だ。
 「第二夜」は篤が彼岸島へ渡って来たばかりの頃の話。雅に陵辱されて死んだ涼子の遺体が吸血鬼として復活し、両親や近所の者達にも感染。吸血鬼の群れから隠れる以外に術の無い篤と涼子の弟・隼人(HAYATO)。圧倒的な強さをまだ身に付けておらず、泣きながら吸血鬼から逃げ隠れる篤の姿が何だか新鮮だ。
 「第三夜」は501ワクチンを取りに炭坑へと向かった篤と冷(REI)の話。終始冷視点で描かれており、主人公は確実に篤ではなく冷の方だ。吸血鬼に対し圧倒的な強さを見せ付ける篤と気丈な冷は、かなり良いコンビネーションを見せるものの、篤の心は婚約者・涼子の復讐の事で満たされていて、冷の恋心が入り込む余地は一切無かった。それでも「もし雅を倒せたら…」と言うやり取りが、2人共死んでしまった今となってはかなり切ない。
 「彼女は笑う」は1998年に発表された作者のデビュー作。バスジャック犯に人質として連れ去られた6人は監禁生活を強いられ、唯1人の女性・高岡真理(TAKAOKA MARI)を巡って、5人の男達は仲間割れを始めてしまう。にも関わらず度々笑顔を見せる真理の事を、「意図的に仲間割れを起こさせる魔女」だと思い込んでしまったヒロ(HIRO)は、彼女を恐れて殺そうと決意するが、丁度その時警察が彼等を救出にやって来た。この1作に2年もの歳月が費やされたとの事であり、デビュー作にしてはかなり完成度が高くて、苦労の跡が伺える。「救出されて終わり」ではなく、「救出された後、ちょっとした余韻を与えて終わり」でもなく、「救出された後、数年後へと話は飛び、そこでようやく結末が語られる」という新人離れした構成の妙は、やはり完成までに2年も掛けただけの事はあると唸らされた。

 「小説 彼岸島 −紅い鬼−(AKAI ONI)」 松本光司&桂木祥(KATSURAGI SHOU)

 「彼岸島 手引書 ∞」
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