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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画70【古本/ホラー漫画】



 今回の本は10/22・10/27・10/30に購入。

 「華麗なる恐怖シリーズ 夜光華(KAREI NARU KYOUFU Series YAKOUKA)」 まつざきあけみ(MATSUZAKI AKEMI)・・・・・「月刊ハロウィン」1986年1月号(創刊号)〜1990年9月号に連載された「華麗なる恐怖シリーズ」を纏めた9册の単行本の内の1册目で、今巻には1986年1月号〜1986年8月号掲載分の全7話を収録。1989年1月20日発行。
 「百蝶譜(HYAKU CHOU FU)」は「月刊ハロウィン」1986年1月号に掲載。亡くなった父が残した蝶の温室を大切にしている身体の弱い少女・春陽(HARUHI)。それを疎ましがっていた父の後妻は、愛人に頼んで温室に火を掛けさせ、蝶は全滅したかに見えた。落胆したかと思いきや、何故かそれ以後食欲旺盛になり、元気になった春陽だったが、ある時部屋に閉じ籠って何日も外へ出て来なくなり、気になった養母と愛人がドアを破って入ってみると、そこには…。
 「鬼面村怪聞記(OMONO-MURA KAIBUN-KI)」は「月刊ハロウィン」1986年2月号に掲載。他所者を嫌う山奥の閉鎖的な村へ、年に一度の祭りを見る為にやって来た小説家の弓削一郎(YUGE ICHIROU)と、遅れている彼の原稿を取る為に追って来た編集者の宮川誠一(MIYAKAWA SEIICHI)。年々若者の数が減り、寂れていく一方のこの村では、鬼神に捧げる生け贄の代わりにワラ人形を火にくべる儀式を行っていた筈だったが、何故か今年の生け贄として誠一が選ばれ、組んだ櫓に火が掛けられる。実はこれまでに居なくなったと思われていた村の若者達も、そうして生け贄にされていたのであった。
 「座敷童子(ZASHIKI-BOKKO)」は「月刊ハロウィン」1986年3月号に掲載。絵の道へと進む為、たった1人の祖母を残して村を出た聖月(MIDUKI)。豪雪に埋もれる故郷の村へと帰って来た彼は、祖母や友人達に温かく迎えられ、イラストレーターとして活躍していると見栄を張るが、実は夢破れて打ちのめされ、もう一度やり直す為に帰って来たのだった。朝になると何故か自分を迎えてくれた筈の人々は誰も居らず、雪の中を彷徨う内に道に迷い、このまま死ぬかも知れないと思い始める聖月だったが…。
 「篁家の棺(TAKAMURA-KE NO HITSUGI)」は「月刊ハロウィン」1986年4月号に掲載。イタリア出身の先祖の遺言に従い、死後は必ず納棺堂へと納められ、納棺堂を開くのも一族に死者が出た時のみと厳格に定められている篁家。しかし厳重に封印されているにも関わらず、何故か納棺堂を開ける度に、棺や遺体が滅茶滅茶に散乱しているのだと言う。読者である篁家の遼子(RYOUKO)から相談を受け、取材にやって来た一郎と誠一は、またもや事件に巻き込まれる。
 「焔(HOMURA)」は「月刊ハロウィン」1986年5月号に掲載。誰にも心を開こうとしない転校生の美作(MIMASAKA)。彼女には母から受け継いだ、感情が昂ると指先から炎を発する能力があり、母は愛人を作った父共々、自らの炎で焼け死んでいたのだった。誰の事も好きにも嫌いにもならず、感情を抑制する事で炎を出さない様に気を配っていた美作だったが、ある時同級生の芳賀(HAGA)に嫉妬してしまい…。
 表題作の「夜光華」は「月刊ハロウィン」1986年6月号〜7月号に掲載。作家仲間の結婚式に向かう途中、山道で迷ってしまった一郎と誠一。蛇に噛まれた誠一は、森の中で見掛けた少女の兄に助けられるが、彼等の住む屋敷には窓が無く、薄暗い屋敷内には灯用の魚油の匂いが充満していた。誠一を好きになった妹・菊音(KIKUNE)の為に、薬物を使って誠一の身体をマヒさせ、屋敷に閉じ込めようとする兄・靱彦(YUKIHIKO)。実は菊音は光を浴びると皮膚が爛れる病に冒されており、月の無い夜以外は外に出られない体なのだった。
 「肖像画はかく語りき(Portrait HA KAKU KATARIKI)」は「月刊ハロウィン」1986年8月号に掲載。画商が客に絵の謂れを話すという形を取ったオムニバスで、高慢な女優を懲らしめる為に描かれた、時間と共に変化する肖像画の話「美貌の報酬(BIBOU NO HOUSHUU)」、天使の絵が悪夢を見せる「天使の微笑(TENSHI NO BISHOU)」、死んだ先妻の絵に仕掛けを施し、夫の愛を確かめる後妻の話「死の清算(SHI NO SEISAN)」の3本立て。
 霊を扱った「座敷童子」や超能力を扱った「焔」といった話もあるものの、実際に起こった怪事件を引用しつつ科学的な根拠も同時に紹介し、「稀ではあるが、実際に起こり得る(かも知れない)」といったリアリティーを持たせる事に成功している。又、各作品の時代設定が昭和30年代である事からも、まだ科学が進んでいなかった時代の「神秘性」と、ある程度科学が発達した時代に於ける「科学的根拠」を作品世界に同居させる事で、独特の世界観と独自の魅力を作り上げているとも言える。恐ろしくも悲しい話が殆どで、例えハッピーエンドを迎えたとしても、何処か物悲しい余韻を残す事が多い。この頃は、まだギャグは殆ど無かった様だ。

 「真夜中遊戯(Midnight Game)」 まつざきあけみ(MATSUZAKI AKEMI)・・・・・「月刊ハロウィン」1991年9月号〜1992年1月号に連載された、魔性の女を描いた連作シリーズ。1992年10月20日発行。
 第1話「親友(SHINYUU)」は「月刊ハロウィン」1991年9月号に掲載。お金持ちで美人で成績もトップの美葉(MIHA)、成績も容姿も家庭も普通の由真(YUMA)、頭も容姿も悪く、家庭にも問題を抱えた久枝(HISAE)の3人は、仲の良い親友同士。しかし美葉は久枝を命令口調で扱き使い、傷付ける様な酷い事も平気でズケズケと言ってのけていた。そんなある日、美葉が何者かに殺され、久枝が犯人として疑われるが…。
 第2話「嫉妬蟲(NETAMI-MUSHI)」は「月刊ハロウィン」1991年10月号に掲載。平安時代、双子の姉妹・緋扇(HIOUGI)とあこや(AKOYA)は貴宗(TAKAMUNE)の事を愛していたが、貴宗は緋扇を妻に選び、緋扇は何者かが差し向けた嫉妬蟲に刺されて、顔が醜く腫れ上がってしまう。しかし実は強引に貴宗と結婚の約束を取り付けたものの、別れ話を切り出される事を危惧した緋扇が、偽の腫れ物を使って狂言自殺を図り、あこやを殺して入れ替わろうとしていたのだった。
 第3話「バロック・コンチェルト(Baroque Concerto)」は「月刊ハロウィン」1991年11月号に掲載。ピアニスト志望の鴛海理沙(OSHINOMI RISA)は、ライバルの菅沼ありさ(SUGANUMA ARISA)の右手をバイクで轢いて潰してくれた悪友のたけし(TAKESHI)から強請られそうになり、側にあった石で殴り殺してしまう。その時通り掛かった少女・文枝(FUMIE)に殺害現場を見られたかも知れないと気が気でない理沙は、後に文枝と再び出会った際に、彼女をお手伝いとして雇い入れ、側に置く事で、逆に安心感を得ようとするが…。
 第4話「魔少女(MASHOUJYO)」は「月刊ハロウィン」1991年12月号に掲載。純文学作家の園礼子(SONO REIKO)が何者かに殺され、事件現場を目撃したらしい娘の美葉(MIHA)は、その時の記憶だけがスッポリと失われてしまっていた。一方、下等なカストリ雑誌に自身の淫らな男性遍歴を綴った「X夫人」を連載している正体不明の覆面作家が、園礼子と同一人物だと噂されており、実際に彼女と関係を持った男性達が次々と犯人らしき人物として浮上してくるが…。
 第5話「アダムの骨(Adam NO HONE)」は「月刊ハロウィン」1992年1月号に掲載。厳格な姉に「男尊女卑」の精神を叩き込まれ、封建的な考え方で妻の鈴(SUZU)を見下し縛り付ける夫・俊(SHUN)。一方妻はバリバリのキャリアウーマン、夫は売れない絵描きという関係ながらも、互いに相手を尊重し、何時も仲睦まじい神谷(KAMIYA)夫妻の事を、鈴は羨ましく思っていた。そんな折、近所で女性が顔を切り刻まれたり、女性の持ち物が盗まれてズタズタに引き裂かれるといった事件が相次ぎ、鈴は俊が通り魔事件の犯人ではないかと疑い始める。
 どの物語も複数の女性が主人公及び副主人公として登場し、女性同士の関係が物語のキーポイントとして描かれているが、「華麗なる恐怖シリーズ(KAREI NARU KYOUFU Series)」の一郎(ICHIROU)と誠一(SEIICHI)が引き続き登場する等、前シリーズとの明確な違いは余り感じない。しかし複数の人物が互いに裏の顔を隠し持っているといった複雑な内容が多い点は、女性心理の複雑さがそのまま作品に表されている様にも思えて興味深い。この頃になるとギャグ要素も増えてきており、例えば第1話「親友」での久枝のひょうきん振りや、第2話「嫉妬蟲」で「そらまめって言われた」と怒っているお多福顔の女性がそら豆模様の着物を来ていたり、第5話「アダムの骨」では絶対に襲われそうにない不細工な奥さんが通り魔を恐れていたり等、さり気なく描かれているがかなり笑えるシーンが幾つかあった。

 「14歳(Fourteen)」 楳図かずお(UMEZU KAZUO) 7巻

 「わたなべまさこ恐怖劇場・2 蛇の目傘の女(WATANABE MASAKO KYOUFU GEKIJYOU・2 JYANOME-GASA NO ONNA)」 わたなべまさこ(WATANABE MASAKO)

 「生霊(IKISUDAMA)」 ささやななえこ(SASAYA NANAEKO)

 「化生曼陀羅(KESHOU MANDARA)」 ささやななえこ(SASAYA NANAEKO)

 「怪談百物語 新耳袋 赤い絨毯」 佐伯かよの
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