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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画069【ホラー漫画(少女漫画系)】



 今回の本は10/22・10/27・10/30に購入。

 「悪魔の十三夜(AKUMA NO JYUUSAN-YA)」 1巻
 曽祢まさこ(SONE MASAKO)

 「迷宮事件簿 ラビリンス・ノート(MEIKYUU JIKENBO Labyrinth Note)」
 曽祢まさこ(SONE MASAKO)

 「たすけ…て…(TASUKE…TE…)」
 井口かのん(IGUCHI KANON)

 「逃げても逃げても…(NIGETEMO NIGETEMO…)」
 井口かのん(IGUCHI KANON)

 「猫(NEKO)」
 井口かのん(IGUCHI KANON)

 「眠れぬ夜の物語(NEMURENU YORU NO MONOGATARI)」
 御船麻砥他

 「今夜も一人で眠れない(KONYA MO HITORI DE NEMURENAI)」
 あらいきよこ他


 「悪夢の館へようこそ(AKUMU NO YAKATA HE YOUKOSO)
 五十嵐かおる(IGARASHI KAORU) かがり淳子(KAGARI JYUNKO) 清水真澄(SHIMIZU MASUMI) 牧原若菜(MAKIHARA WAKANA) 北村有香(KITAMURA YUUKA) 河村じゅん(KAWAMURA JYUN)

 小学館 ちゃおホラーコミックス。2005年8月5日初版第1刷発行。定価:本体390円+税。「ちゃおデラックス」2004年8月25日号にて発表された4作品に描き下ろし2作品を加えた、6人の作家による6本のホラー作品を収録した短編集。巻中に作者の体験談を描いた4コマ漫画と、読者投稿を元にした読み物を収録。

 「3人目はあなた(SANNINME HA ANATA)」は五十嵐かおるによる描き下ろし作品。夏休みに、両親と共に貸し別荘で過ごす事になった彩(AYA)。クローゼットの中に入っていた不気味な後ろ姿の女性の絵が、誰も触っていないのに何度も壁に掛けられていたり、浴槽で子供に手を引かれるといった怪現象を体験した後、両親が買い物に出掛けた大雨の日、絵から抜け出して来た女に、絵の中に引き摺り込まれそうになってしまう。
 「親切なクラスメート(SHINSETSU NA Classmate)」は「ちゃおデラックス」2004年8月25日号に掲載されたかがり淳子の作品。転校して来たばかりで不安を感じているマナミ(MANAMI)に、自分の教科書や体育着まで貸してくれる親切なクラスメート・アサノ(ASANO)。次第に押し付けがましくなるアサノの親切を重荷に感じ始めたマナミは、他のクラスメート達から、アサノが交通事故で既に死んでいるという事実を聞かされる。
 「闇からの呼び声(YAMI KARA NO YOBIGOE)」は「ちゃおデラックス」2004年8月25日号に掲載された清水真澄の作品。6年前に人形の取り合いをしていて海に落ち、死んでしまった沙織(SAORI)の霊が、それ以来ずっと千里(CHISATO)に取り憑いていた。従兄弟の祥吾(SHOUGO)は、沙織の霊は千里の罪悪感が作った幻覚だと言い、沙織の亡霊を打ち消すべく、件の人形を用意して、6年前に千里と沙織が落ちた崖へと向かうが…。
 「宿借りの女(YADOKARI NO ONNA)」は牧原若菜による描き下ろし作品。日帰りで離れ島に海水浴にやって来たあゆみ(AYUMI)と健介(KENSUKE)は、最終便の船に乗り遅れ、寂れた宿を見付けて宿泊する。宿の女将と主人は何だか様子が可笑しく、女将の正体を知ったあゆみと主人の死体を見付けた健介は、雨の中を慌ててボートで逃げ出すが…。
 「あの日の約束(ANO HI NO YAKUSOKU)」は「ちゃおデラックス」2004年8月25日号に掲載された北村有香の作品。5年振りに集り、思い出の森へ久し振りに遊びに行った仲良し5人組。当時森の中で出会ってよく一緒に遊んでいたお姉ちゃんの話に至り、帰り際、件のお姉ちゃんが現れて、りん(RIN)だけに明日2人で会おうと話し掛ける。翌日、航平(KOUHEI)を連れてお姉ちゃんに会いに来たりんだったが、お姉ちゃんは邪魔な航平を崖から突き落とそうとし、明日改めて1人で来る様りんに告げるのだった。
 「君の、望む世界(KIMI NO、NOZOMU SEKAI)」は「ちゃおデラックス」2004年8月25日号に掲載された河村じゅんの作品。不器用で素直に謝る事も礼を言う事も出来ない真咲(MASAKI)は、皆から疎まれ、クラスでも浮いた存在だった。同じ様にクラスで浮いていた橋田(HASHIDA)が行方不明だという噂を聞き、自分も行方不明になってこの世界から消えてしまいたいと願う真咲は、ある日橋田の手引きで神社の鳥居を潜り、自分にとって都合の良い世界へと迷い込む。
 巻中に作者の体験談を描いた4コマ漫画「かがり淳子 ~恐怖劇場~」「牧原若菜 ~恐怖劇場~」、読者投稿を元にした読み物「読者エッセイをもとにしたショートストーリー① 私の恐怖体験」「読者エッセイをもとにしたショートストーリー② 私の恐怖体験」を収録。

 別荘・旅館・洋館等、タイトルにある「悪夢の館」を連想させる、建物が惨劇の舞台として登場する作品は「3人目はあなた」「宿借りの女」「あの日の約束」の3本だが、学校が主な舞台となる「親切なクラスメート」「闇からの呼び声」「君の、望む世界」も又、日常と隣り合わせの怪異を描いているという意味では、怪異の現場を「悪夢の館」と喩える事も出来るだろう。悲しい女の子供への執着心と親子愛を描いた「3人目はあなた」、度の過ぎた親切が恐ろしさに転ずる異色作「親切なクラスメート」、このまま決着が付くかと思われたクライマックスからの反転で、意外なバッドエンドを迎える事になる「闇からの呼び声」、じっとりと湿った空気を感じる和風怪談系ホラー「宿借りの女」、懐かしくも寂しい思い出の終焉と夏の終わりを感じさせる「あの日の約束」、逃げ込んだ先の世界でも、結局自分が変わらなければ状況は何も変わらないという、少年と少女の心の成長をテーマに描いた「君の、望む世界」、6作品全てが夏の出来事を描いており、今回の事件が終了しても、怪異の連鎖は今後も続いていくであろう事を示唆したエンディングや、明確なバッドエンドを迎える物ばかりで、ハッピーエンドと呼べる物はほぼ存在しないに等しい。それでも何らかの形で事件は終了する訳で、「夏の終わり」と「事件の終わり」が微妙にリンクして、全体的に寂しい余韻を残す情緒的な作品集といった趣がある。
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