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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画67【古本/ホラー漫画(渡千枝)】



 2010年10月に購入した少女漫画系ホラー漫画の中から、今回は渡千枝(WATARI CHIE)の作品を紹介。以前「わたしが消えた!(WATASHI GA KIETA!)」を読んだ時にも思った事だが、死者の亡霊や異世界等の超常現象を扱いながらも、日常が崩れていく不安感等の、現実的な怖さに焦点を当てている事が最大の特徴。一目見て内容に興味を抱かせる様なタイトルの数々も印象的だ。今回の本は10/22・10/30に購入。

 「死霊の贈りもの」 渡千枝

 「闇からの招待状」 渡千枝

 「異次元からの便り」 渡千枝


 「手-怪奇迷宮-(TE -KAIKI MEIKYUU-)」 渡千枝(WATARI CHIE)
 講談社 講談社コミックスフレンド。1990年6月13日第1刷発行。1989年~1990年に発表された、表題作を含むホラー作品3本を収録した中・短編集。

 表題作の「手-怪奇迷宮-」は1989年「少女フレンド」3月10日号増刊「サスペンス&ホラ-特集号」に掲載。美都子(MITOKO)の家に送られてきたりんご箱に入っていた、腐った手首。神出鬼没に現れては姿を消すその手首は、車に入り込んで父を事故死させた後、次に母を、そして美都子をも殺そうと襲い来る。父を恨んで自殺した女子社員が手首の主だったという事を知った美都子は、罪の意識から死を覚悟するが…。
 「悪霊の絆(AKURYOU NO KIZUNA)」は1990年「少女フレンド」4月1日号増刊「サスペンス&ホラ-特集号」に掲載。母の再婚が気に入らず、住み込みで家庭教師のバイトをする事にした春花(HARUKA)。雇い主の南原(NANBARA)は再婚してすぐに妻を亡くし、妻の連れ子の彩子(SAIKO)は心を閉ざして、別荘から外へ出なくなってしまったのだと言う。ウイジャ盤を使って母の霊を呼び出す事に没頭する彩子と、呼び出された悪霊に悩まされる春花。悪霊が取り憑いた別荘に2人きりで残されてしまった春花と彩子の運命は…?
 「4人目の乗客(YO-NINME NO JYOUKYAKU)」は1989年「少女フレンド」8月15日号増刊「サスペンス&ホラ-特集号」に掲載。旅行当日に、見知らぬ少女が轢き逃げに遭う夢を見た朋(TOMO)。メンバーに1人欠員が出て、3人で出掛ける事になった朋達だったが、宿のおばさんは4人だと言い、実際にもう1人居るかの様な奇妙な出来事が立て続けに起きる。宿の周辺を嗅ぎ回る黒須(KUROSU)という怪しい男から、「1人欠員が出て3人組となった旅行者の中から、2年連続で不審な死を遂げる者が出ている」と聞かされた朋達は、夢で見た轢き逃げ犯が黒須だという事に気付き、口封じに殺される事を危惧して逃げようとするが…。

 「悪霊の絆」と「4人目の乗客」は設定が少々ややこしく、説明的なセリフが気になる部分もあるのだが、そうした設定も全てきちんとストーリーと噛み合っている為、何時の間にかすんなり受け入れ、流れる様に追わせてくれるストーリー進行の秀逸さは、ストーリー系ホラー漫画のお手本と言っても過言ではないだろう。3作品共クライマックスに至る盛り上げ方が素晴らしく、「これだけ盛り上げたならば、絶対に主人公は助かって事件も解決する筈だ」と、ある種の安心感を持って読み進める事が出来る。腐った手首に襲われるという「手-怪奇迷宮-」は、その内容のおぞましさもさる事ながら、表紙イラストの不気味さも又素晴らしく、後に発行されたホラーMコミック文庫「渡千枝傑作集 手・怪奇迷宮」でも同じイラストが表紙として使われている。


 「死霊の花嫁(SHIRYOU NO HANAYOME)」 渡千枝(WATARI CHIE)
 講談社 講談社コミックスフレンド。1993年6月12日第1刷発行。1990年~1992年に発表された、表題作を含むホラー作品3本を収録した中・短編集。

 表題作の「死霊の花嫁」は1992年「月刊少女フレンド」9月号増刊「サスペンス&ホラ-特集号」に掲載。カメラマンをしている義理の叔父・修(SHUU)の仕事に付き合い、急病で来れなくなったモデルの代役で花嫁姿の写真を撮った沙智(SACHI)は、以後妙な視線を感じたり、男の霊に付き纏われる様になってしまう。その男・松田(MATSUDA)の郷里では、結婚前に死んだ若者の霊を慰める為に、人形を花嫁に見立てて共に弔う「死霊結婚」という風習があるのだが、松田の花嫁として奉納された人形が盗まれてしまった為に、松田は沙智を花嫁として連れて行こうとしていたのだった。
 「魔を呼ぶ家(MA WO YOBU IE)」は1993年「月刊少女フレンド」1月号増刊「サスペンス&ホラ-特集号」に掲載。不慮の死や事故が相次ぎ、長く人が居つかないにも関わらず、すぐに又新しい借り手が付くという不思議な家。今回この家に移り住んだ加納(KANOU)母娘は、庭で見知らぬ少女の姿を見掛けた事に始まり、娘の江麻(EMA)が毎晩夢を見て魘されたり、買い与えた覚えの無い焼け焦げた絵本を持っている等、不審な出来事が相次ぐ。そして不注意から台所でボヤを起こした母が思い出した、過去の忌まわしい出来事とは…。
 「夕焼けの鎮魂歌(YUUYAKE NO Requiem)は1990年「少女フレンド」8月15日号増刊「サスペンス&ホラ-特集号」に掲載。亡くなった大富豪・山崎幸三郎(YAMAZAKI KOUZABUROU)の遺言により、遺産相続の有資格者として屋敷に集められた6人の男女。しかし実は彼等は山崎氏の身内を死なせた罪により、復讐する為に集められたのだった。使用人の老婆と弁護士を含む8人が、1人又1人と無残に殺されていき、残った皆は「この中に犯人が居る」と疑心暗鬼に陥る。

 松田の正体が解るまでの過程と、彼の命日である明日中に人形を持って来なければならないといった展開に、非常に緊張感が走る「死霊の花嫁」、数々のヒントから過去に何があったのかが引き出されていく「魔を呼ぶ家」、後の時代に大ブームとなる連続猟奇殺人事件を扱った推理漫画を先取りした内容でありながら、夕焼けに恐れを抱く主人公の秘めたる過去に独自の味付けが成されている「夕焼けの鎮魂歌」…と、どの作品も読み応えは十分。唯一誰も死なないハッピーエンドを迎える「死霊の花嫁」は読後感も爽やかで、表題に取り上げられるのも肯けるお奨め作品。「魔を呼ぶ家」は「事件はこれで終わった訳ではない」といった不吉な余韻、「夕焼けの鎮魂歌」は、真犯人の心すら動かす主人公の純真さと、読後に残る悲しい余韻が非常に印象的。


 「幻の9階」 渡千枝

 「寄生虫」 渡千枝

 「幽霊学校」 渡千枝
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