忍者ブログ

漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

最近購読した漫画122【古本/ホラー漫画】



 「ホラー漫画」と一口に言っても、ギャグ有り、時代劇有り、戦いがテーマの物有り、実話物有りといった具合に、その内容はかなり幅広い。特に今回は、途中の巻1册だけ見付けて購入するといった中途半端な事をしてしまっている物が幾つか含まれている事からも、組み合わせの取り留めの無さがより際立っている様に思う。全巻揃っていない物や関連作品がある物は、当然それ等も読みたいと思うし、巻末の広告に記載されている物の中にも気になる物を見付けたりして、ホラー漫画という物は読めば読む程、知れば知る程、「もっと読みたい」「もっと知りたい」という気持ちが強くなってしまって、終わりが無いのが困りもの?
 今回の本は2/15・3/9・3/11に購入及び入手した物。「入手」は3/9に友人から貰った「幽霊分譲住宅(YUUREI BUNJYOU JYUUTAKU)」です。

 「心霊恐怖レポート うしろの百太郎(SHINREI KYOUFU Report USHIRO NO HYAKUTAROU)」 つのだじろう(TSUNODA JIROU) 第4集

 「妖魔(YOUMA)」 楠桂(KUSUNOKI KEI) 前編・後編

 「たとえばこんな幽霊奇談(TATOEBA KONNA YUUREI KIDAN)」 楠桂(KUSUNOKI KEI)
 1984年~1987年に発表されたホラー作品を4本収録した短編集。1988年1月19日発行。
 表題作の「たとえばこんな幽霊奇談」は「りぼん」1987年8月号に掲載。
 「奇跡の人(KISEKI NO HITO)」は「りぼん」1986年8月号に掲載。
 「遺言ですよ(YUIGON DESUYO)」は「りぼん」1987年1月号に掲載。
 「ノストラダムスはつぶやいた(Nostradamus HA TSUBUYAITA)」は「りぼんオリジナル」1984年初夏の号に掲載。これから起こる事を次々と言い当てる白川晃。彼には精神を肉体から切り離し、直接未来を見に行く事が出来る精神飛行(Psycho Dive)の超能力があった。唯一の欠点は、精神が受けたショックが肉体にも影響してしまう事。ちょっとした興味本意から、ノストラダムスが地球滅亡を予言した1999年7月に精神飛行した彼は…。

 「幽霊分譲住宅(YUUREI BUNJYOU JYUUTAKU)」 嶌峰麻利子(SHIMAMINE MARIKO)
 コミック・ロマン・ミステリーシリーズの1册として1986年?月?日に発行された単行本を、別レーベルにて再発行した物で、こちらは1992年9月12日初版発行。
 新しく建てられた分譲住宅最後の一棟に引っ越して来た宇川(UGAWA)一家。娘の真貴子(MAKIKO)は引っ越し早々家の中に黒猫が居るのを見掛け、更に風呂場が血の海となって、浴槽から手首が這い出してくるのを目撃する。暫くは何事も無かったものの、転校先の学校で聞いた噂や古新聞の記事、近所に住む新聞記者の話等から、分譲地一帯が火事で焼けた古い大きな屋敷の跡地であり、焼け跡から少女のバラバラに切断された遺体が発見される事件があったという事を知った真貴子。元屋敷の庭だった公園で、殺された少女・ユカリ(YUKARI)の幽霊を目撃した真貴子と宮内(MIYAUCHI)は、ユカリが自分達に何かを訴えたがっているのだと思い、未解決のこの事件について、独自に調査を開始する。
 一見成人向け劇画の様なタイトルと表紙だが、実際はかなりオーソドックスな少女漫画風の絵柄と内容で、散々怖い目に遭うにも関わらず、ユカリの幽霊に同情的な真貴子が、とても良い子で可愛らしい。公園では生前の姿で現れるユカリの幽霊が、家の中では必ず恐ろしいバラバラ死体の姿で登場する事が少々疑問に思えてしまうが、そうする事でしか相手に自分の思いを強く訴える事が出来ないのだと思うと、出来る事が限られている幽霊という立場にも、かなり同情の念を感じてしまう。1人家に取り残された真貴子が、家中のドアや窓が勝手に閉まって閉じ込められ、自室やトイレ等至る所にバラバラとなったユカリの体の一部が現れるというクライマックスシーンはかなり怖い。しかしこれも、その後に真貴子の命を狙って犯人が現れる事に対しての準備段階だったのだと考えると、決して真貴子を脅かす為だけにそんな現れ方をしたのではないと理解出来る。最後は学園青春物の様な爽やかなハッピーエンド。同作者の普通の学園物も読んでみたくなった。

 「猟奇伝説 アルカード(RYOUKI DENSETSU Alucard)」 稲垣美佐緒(INAGAKI MISAO) 1巻

 「リセットシリーズ① 悪魔と天使の選択」 山本まゆり

 「呪って・あっこちゃん(NOROTTE・AKKO-CHAN)」 猫部ねこ(NEKOBE NEKO)
 怪し気な暗黒呪術を使い、暗黒神復活の儀式の準備をしていた為に今まで学校に来ていなかったと言う御影あつこ(MIKAGE ATSUKO)と、彼女に一目惚れして以来下僕一号として扱き使われる羽目になった真心太一(MAGOKORO TAICHI)、正式な生贄を使わなかった為プリティーな姿で召喚されてしまった暗黒神が、仏滅(BUTSUMETSU)中学校を舞台に騒動を巻き起こす学園ホラーギャグ。「なかよし」1999年4月号~10月号に連載、番外編の四コマ劇場は1999年「なかよし増刊はるやすみランド」に掲載。1999年11月5日発行。
 最初の第1話と番外編四コマの頃から主要なキャラクターとその相関関係は既に完成されており、「きんぎょ注意報!(KINGYO CHUUIHOU!)」の頃から全く変わっていない作風と可愛らしい絵柄も相まって、かなり安心してこのハチャメチャでお気楽な作品世界を楽しむ事が出来る。1999年の連載であった事から、最初から短期間で終了する事が決まっていたとも考えられるが(ノストラダムスの大予言の時期と合わせた?)、この魅力あるキャラと世界観が僅か全7話と短命で終わってしまった事は、やはり残念に思われてならない。一話24P~32Pというボリュームのあるページ数だが、もっと短いページ数の方が作風にも合っていて、より長く続いていたのではないかとも思うのだが…。

 「コミック 稲川淳二の最新・超怖い話(Comic INAGAWA JYUNJI NO SAISHIN・CHOU KOWAI HANASHI)」 稲川淳二(INAGAWA JYUNJI) 2巻
 角川書店 ザ・ホラーコミックス。2000年9月1日初版発行。タレント・稲川淳二が語る怪談を原作としたホラー漫画短編集で、2巻には1999年~2000年に発表された8人の作家による8作品を収録。

 恐怖の1[窓に貼ったポスター(MADO NI HATTA Poster)]は「ザ・ホラー」1999年12月号に掲載された香桃ゆうぢ(KATOU YUUDI)の作品。ボロアパートに引っ越した稲川の後輩の友人は、窓から覗かれる事を防ぐ為と言って、何故か窓の片側にだけポスターを貼っていた。4年前にそこで起こった事件とは…?
 恐怖の2[人魂を招いた農家(HITODAMA WO MANEITA NOUKA)]は「ザ・ホラー」2000年4月号に掲載された小林D通孝(KOBAYASHI D MICHITAKA)の作品。子供の頃、父に連れられて長野県の叔父さんの家に遊びに行った稲川。夜、叔父と一緒に近所の家に行った帰りに、人魂が農家へ入って行くのを見た翌日、その家のお爺さんが亡くなった事を知らされる。
 恐怖の3[舞台の怨念(BUTAI NO ONNEN)]は「ザ・ホラー」2000年6月号に掲載されたかまたきみこ(KAMATA KIMIKO)の作品。舞台裏で、稲川の出番を告げに来る監督の後ろに付いて来る謎の足と、公演中誰も動いていないにも関わらず、舞台裏から聞こえてくる足音の話。
 恐怖の4[深夜に止まるエレベーター(SHINYA NI TOMARU Elevator)]は「ザ・ホラー」2000年2月号に掲載された森川葉(MORIKAWA YOU)の作品。深夜に突然止まってしまうという故障の多いエレベーター。業者を呼んで確認してみた所、エレベーターの下に、死後3か月にもなるアルバイト学生のミイラ化した死体があった。
 恐怖の5[部屋に漂う線香の香り(HEYA NI TADAYOU SENKOU NO KAORI)]は「ザ・ホラー」2000年4月号に掲載された原田亜香音(HARADA AKANE)の作品。医者でもないのに何人もの病気を治したとの事で、人々から神様の様に崇められている岡山の霊能者。仕事のロケで彼女に会いに行った稲川は、左手に気を付ける様に忠告されたその夜、左手に怪我をしてしまう。泊まったホテルの部屋には線香の匂いが漂い、何かが左手に纏わり付いて来る気配を感じる稲川だったが…。
 恐怖の6[電話が鳴り響く一軒家(DENWA GA NARIHIBIKU IKKENYA)]は「ザ・ホラー」2000年6月号に掲載されたたしろたくや(TASHIRO TAKUYA)の作品。25年前に夫と共にでオーストラリアへ海外赴任していた京子(KYOUKO)は、毎日の様に「お前を殺す」という内容の電話に悩まされていた。警察を呼んで脅迫電話の発信場所を調べて貰った所、何とそれは自分の家の2階であった…。
 恐怖の7[呪われた旅館(NOROWARETA RYOKAN)]は2000年「稲川淳二の怪談ナイト」に掲載された三浦晃(MIURA KOU)の作品。TV番組のロケでとある大きな旅館に行った一行は、謎の声や押入れの中に居た人影等、数々の怪現象に出会す。1年後、怪奇番組の特番の為に同じ旅館に行ってみると、全く使われていないらしく、何もかもが1年前のままであり、更に部屋中に夥しい血の跡が…。
 恐怖の8[お姉さんが呼んだ古井戸(ONEE-SAN GA YONDA FURUIDO)]は2000年「稲川淳二の怪談ナイト」に掲載された天草あむ(AMAKUSA AMU)の作品。列車の中で出会った青年が語り始めた、子供の頃の恐怖体験。それは親類の家で法事の集まりがあった夜、見知らぬお姉さんに呼ばれて池まで付いて行き、池の中に引き摺り込まれそうになったという話だったが…。

 7作品中、私が元になった怪談を知っていた物は[窓に貼ったポスター]と[呪われた旅館]の2本。舞台裏での話やオーストラリアでの出来事、余りにも奇怪過ぎる旅館での数々の怪現象といった、一般人の身近な生活空間から懸け離れた珍しい話に興味を引かれる一方、[窓に貼ったポスター]の様に身近な生活空間を描きながらも、ちょっと異質に思える様な話も含まれていて、全体的に「これぞ怪奇現象」といった、怪談好きの読者の期待に応える様な内容となっている。[深夜に止まるエレベーター]には、都会の死角として何処にあってもおかしくなさそうな現実味を、[部屋に漂う線香の香り]には、オバさん霊能者のキャラの強烈さに「生きている人間の方が怖い」と思わせるある種のパワーを、過去の田舎での出来事を描いた[人魂を招いた農家]や[お姉さんが呼んだ古井戸]には、怖さとは別に、何処か懐かしい情緒的な雰囲気が感じられる様に思う。最もページ数が多く読み応えがある話は、全46Pの[呪われた旅館]。
PR
Comment form
お名前
メールアドレス
URL
タイトル
コメント
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新トラックバック
プロフィール
HN:
manken99
性別:
男性
自己紹介:
単なる一介の漫画読み。
バーコード
ブログ内検索
P R
カウンター
  Copyright 2024 漫画読書日記 All rights reserved.
Template Design by LockHeart|powered by NINJA TOOLS 忍者ブログ [PR]