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漫画読書日記

自己満足の為の読書感想文。

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最近購読した漫画241【古本/ホラー漫画(秋田書店)】



 今回の本は2011年9/2・9/8・11/11・11/23に購入。

 「幽霊探偵団(YUUREI TANTEI-DAN)」 1巻
 双葉由宇(FUTABA YUU)

 秋田書店 ホラー・コミックス。1988年12月25日初版発行。「サスペリア」1988年4月号~19??年?月号に連載された、寺の娘で気も腕力も正義感も強い本宮加奈江(MOTOMIYA KANAE)と、気が弱く怖がりな佐倉川聖太(SAKURAGAWA SHOUTA)の2人が、学園内で起こる奇怪な事件を次々と解決する学園ホラーアクション。1巻には第1話~第6話までの全6話と、作者の日常を描いた描き下ろし4コマ「由宇の ごく身近な恐怖(YUU NO GOKU MIDIKA NA KYOUFU)」その1・その2を収録。

 第1話「笹姫の呪い(SASAHIME NO NOROI)」は「サスペリア」1988年4月号に掲載。私立徳栄高校茶道室にて、茶釜に取り憑いた笹姫の怨霊が茶道部部員を襲う事件が発生。幽霊探偵団結成第一号事件に加奈江と聖太が挑む。
 第2話「邪悪な精霊(JYAAKU NA SEIREI)」は「サスペリア」1988年5月号に掲載。応援団団室に現れた悪霊が団員を脅かす事件が発生。かつて一家心中が起こった廃屋から壁板を持ち出し、団室の壁を修理した事が原因だったのだが、一家の霊の背後には、更に邪悪で強力な木の精霊の姿があった。
 第3話「よみがえった魔道師(YOMIGAETTA MADOUSHI)」は「サスペリア」1988年6月号に掲載。魔術を操り悪行を重ねた為に三百年前に封じられた蒲生(GAMOU)魔道師が、現代に甦った。郷土史研究部部員が襲われ、高名な祈祷師ですら太刀打ち出来なかった蒲生魔道師に、幽霊探偵団が挑む!
 第4話「二重憑依(NIJYUU HYOUI)」は「サスペリア」1988年7月号に掲載。生徒会長・今泉輝(IMAIZUMI HIKARU)からの依頼は、校則を厳格化しようとする風紀委員長の岡崎知子(OKAZAKI TOMOKO)が、六年前に自殺したかつての生徒会長の霊に取り憑かれて、様子がおかしくなってしまったというものだった。自縛霊にしては霊力が強い事を訝しんだ加奈江は、知子がもう一体別の霊にも取り憑かれている事を突き止める。
 第5話「山姥屋敷(YAMANBA-YASHIKI)」は「サスペリア」1988年8月号に掲載。夏休みに何処にも出掛ける予定が無い加奈江は、聖太が所属する美術部の合宿に、臨時部員として無理矢理同行する。山の中にある純日本風の旅館に泊まった彼等は、旅館の女将に化けて人々を襲い食らっていた山姥と二人の息子達に襲われる。
 第6話「巫女と海夜叉(MIKO TO UMI-YASHA)」は「サスペリア」1988年9月号に掲載。山姥騒動のあった旅館から退散し、美術部部員・綾野真美(AYANO MAMI)の海辺の別荘へと向かった一行。そこでは代々海夜叉を封じ込める役割を担っていた巫女が、暴走族への恨みから、海夜叉の封印を解いて人々を襲わせていたのだった。

 事件が起こり、幽霊探偵団が依頼を受け、まず現場検証の後、幽霊の正体を調べて、然るべき処置を取る、という話の流れが大体決まっており、「まず霊の正体を見極める」という過程が重要なポイントとなっている点が、この作品の最も特徴的な部分。眼鏡を外すと性格が変わり、強い霊力を発揮する聖太の活躍も見逃せないが、単に「強い力を持っている味方が居れば、それだけで事件は解決する」といった単純な構造ではない事が、調査の過程によく表れている様に思う。悪霊の姿は皆気味悪く、グロテスクな描写も少なくない一方で、人が余り死なない為比較的安心して読める点や、ゲストキャラも皆個性的且つ魅力的である点、変身後の聖太の天然ボケが良い味を出している点等も、特筆すべき点として挙げておきたい。


 「サスペリア SELECT VOL.1」 いのまたむつみ 垣野内成美 高橋美由紀ほか
 秋田書店 ホラー・コミックスSPECIAL。1991年9月30日初版発行。

 「サスペリア SELECT Vol.2 異星学園エリスターズ 平野俊弘 垣野内成美 特集号」
 秋田書店 ホラー・コミックスSPECIAL。1992年5月15日初版発行(1992年4月13日発売)。

 「白と黒の魔女(SHIRO TO KURO NO MAJYO)」 市川鈴於(ICHIKAWA REI) 1巻
 秋田書店 ホラー・コミックスSPECIAL。1991年11月20日初版発行。

 「妖怪学園ザビエル」 魔夜峰央

 「恐怖実験室(KYOUFU-JIKKENSHITSU)」 3巻
 御茶漬海苔(OCHADUKENORI)

 秋田書店 ホラー・コミックス。1995年12月1日初版発行。「サスペリア」199?年?月号~199?年?月号に連載された、御茶(OCHA)博士が案内する恐怖の世界を描いたホラー短編シリーズ。3巻には表題作シリーズ第11夜~第15夜と、描き下ろしのおまけ4コマ2本を収録。

 「恐怖実験室 第11夜」は、神山(KAMI-YAMA)にある願い箱に友人の彼氏を奪う事を願った少女と、奪われた少女の話「第一話 願い箱(NEGAI-BAKO)」と、母親の借金を返す為に自分の手首を売りに来た健気な少女の話「第二話 ドクター魔神 カルテ⑥「怜子」(Doctor-MAJIN Karte⑥「REIKO」)」の二本立て。
 「恐怖実験室 第12夜」は、深夜の電車内で、自分の腹から突き出たパイプから内臓を引っ張り出す不気味な男に襲われる「第一話 パイプ男(Pipe-OTOKO)」と、妹を殺した悪夢を見たくないが為に目を取り替える事を望む少女の話「第二話 ドクター魔神 カルテ⑦「目」(Doctor-MAJIN Karte⑦「ME」)」の二本立て。
 描き下ろしの「4コマ実験室(4-KOMA JIKKENSHITSU)」は、ドクター魔神のセルフパロディ「魔神の館(MAJIN NO YAKATA)」と実話ネタ「青い海!?(AOI UMI!?)」の2本。実話ネタは何時も別の意味で怖い…。
 「恐怖実験室 第13夜」は「バスルーム(Bathroom)」1本のみ。山奥で道に迷った花織(KAORI)・夕子(YUUKO)・京子(KYOUKO)の3人は、雨宿りする為に入った洋館のバスルームで、人体に寄生する気味の悪い虫の大群に襲われる。
 「恐怖実験室 第14夜」は、録画したビデオ映像に映っていた通りに全身崩れて血塗れになってしまう演劇部員の話「第一話 ビデオカメラ(Video camera)」と、昆虫採集している最中に穴に落ちて身動きが取れず、体中に卵を産み付けられてしまう少女の話「第二話 蝶と蛾(CHOU TO GA)」の二本立て。
 「恐怖実験室 第15夜」は、遊園地に新しく出来たお化け屋敷にて、ゴミ人間と呼ばれる異形の存在に襲われる「第一話 怪奇幻想館(KAIKI GENSOU-KAN)」と、体中に出来物が出来る奇病に罹った少女の話「第二話 英理子(ERIKO)」、彼氏を姉に奪られたという勘違いから、死神に姉の死を願う「第三話 死神(SHINIGAMI)」の三本立て。
 巻末の「あとがき 3(ATOGAKI 3)」の内容は、バーチャルボーイとCDとプロレスと拾った子猫についてのフリートーク。

 少女が主人公の学園ホラーが中心だが、学校以外の舞台も多く、邪な心を抱いた事から不幸な結末に至る因果応報的な話もある一方で、全く理不尽に唐突な恐怖体験に見舞われる話も多く、僅かにハッピーエンドも存在する等、内容もバラエティに富んでいる。母親の借金の為に自分の手首を売りに来た少女はハッピーエンドを迎え、自分が殺した妹の悪夢を見たくないと言う勝手な願いを訴える少女には、悪夢よりも恐ろしい結末が待ち受けている等、ドクター魔神は相手を見てその後の処置を判断している善い人の様に思えなくもないが、「恐怖実験室 第14夜」の死神は、妹の勘違いだったにも関わらず依頼通りにキッチリ姉を殺害する等融通が利かず、ドクター魔神と死神の連絡先を少女達に教えるのが同じ浮浪者風の男である事からも、彼等は決して事の善悪を判断して行動している訳ではなく、ただ単に自分の仕事を自分の心に従い淡々とこなしているだけであって、全ては結果論に過ぎないのだろう。「恐怖実験室 第12夜」の「第一話 パイプ男」と「恐怖実験室 第14夜」の「第一話 ビデオカメラ」だけはどうにも避け様の無い通り魔的恐怖だが、「恐怖実験室 第13夜」の「バスルーム」や「恐怖実験室 第15夜」の「第一話 怪奇幻想館」には、突然の恐怖に襲われた際に、どういう行動を取るかが鍵になっている部分もあり、やはり本人の行動次第で、その後にどういう運命が待ち受けているかが決まってくると言えそうだ。
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